一般
精神科の一般的な問題に関する投稿です
気づきの力 Power of the Awarenss その1
はじめに 「気づきが大切」などと聞くことがある。心理学の領域で、よく使用される言葉である。あまり意味が分からないまま、心の片隅にあった。何か大切なこと、ひっかかることが、潜在意識の中に留め置かれることがある。それが何か […]
精神科医の自殺の抑止力 医療関係者向け
はじめに 神の手を持つ外科医は、自分の実力を確信できるし、周囲からも確かに素晴らしい成果を挙げていると言われます。 では、精神科医はどうでしょう? その成果ははっきりせず、治療の効果はいかほどなのかわかりにくいものが […]
鴎外への鎮魂歌3 サフランの暗示
鴎外の随筆の中でも秀逸とされる「サフラン」の中には、秘密が隠されているとみる。それは自分の失敗した理由の探索。 「名を聞いて人を知らぬということが随分ある。人ばかりではない。すべての物にある。私は子供の時から本が好きだ […]
鴎外への鎮魂歌4 軍服の鴎外
下の写真は、明治17年(1884年)10月8日にフランス マルセイユの写真館で撮影されたものである。留学のため欧州に向かう船の中で1か月半の長旅のあとである。鴎外は後列左から2人目。軍服姿は2人のみ。これが鴎外の最も古 […]
ワクチンが効かない!
「コロナワクチンは効くか?」で、2022年12月現在流行しているウイルスには、今までのワクチンが効いていないことをお示ししました。今回は、その続きです。検証第2弾です。 12月12日または13日付の「都道府県別累積感 […]
心配しすぎることの弊害
日本人の病的特性 間違った認識から間違った風潮が生まれる。誰もがそれを疑わない。 日本人の多くは優等生だ。例えば、ほとんどの人がマスクをしている。してないと悪い人みたいだ。マスクをしている方が感染を防げると考えるから […]
物事はなぜ思い通りに行かないのか
人の幸福と不幸について考え、幸福を推進したいと思うのは哲学者である。が、精神科医もときどき考える。 幸福と不幸について考える場合、これらのもっとも大きな特徴は何か。それは、これらは主観的な問題だということである。そし […]
当院のコロナクラスター報告(4)
2022年3月3日現在、入院患者、職員でコロナウイルスに感染している人はいなくなりました。「0人」です。当院のコロナクラスターは、終息しました。 幸い感染者された方の症状は軽症で、内科への転院を必要とした方はいません […]
当院のコロナクラスター報告(3)
発生数と性差 1月16日から始まったクラスターですが、2月7日現在までに、職員14人、患者さん58人、計72人が感染しました。御本人、ご家族様、関係者の皆様には、たいへんご心配をおかけしています。 職員14人中9人が […]
当院のコロナクラスター報告(2)
発生数 1月31日現在までに、患者様40人、職員14人がコロナのPCRで陽性になっています。A病棟という病棟から始まり、B病棟、C病棟で散発しているという状態です。当院は隔離室が少ないために、対策が非常に困難でした。ま […]
当院のコロナのクラスター報告(1)
概要 当院では、1月の16日からコロナPCR陽性となる職員、患者さんが出始めました。感染ルートはなかなか特定困難です。一つのフロアから感染が始まりました。現時点で、職員と患者さん合わせて38人のクラスターになってい […]
精神科病院は精神病による犯罪や自殺を抑止する 1
はじめに 精神科病院への入院は、現代ではあまり望ましいものではないと思われています。というのは、先進国では、精神科の病床数を削減しています。米国でも州立病院の入院患者は大幅に減りましたし、イタリアでも精神科病床のない地 […]
精神科病院は犯罪や自殺を抑止する 2
入院治療は訪問看護で代替できるのか? はじめに 精神科病院の入院患者が人口に対して多い都道府県では、自殺がより抑止され、刑法犯も少なく、検挙率も高いという結果を前のブログで書かせていただきました。これらは、ピアソンの […]
わるい日があればいい日がある
調子の悪い日には、我を失い苦しむもの。どうしていいかわからなくなる。ただし、この世は、諸行無常。今日、苦しんだことも、明日には状況が変わっている。そんなことを何度も繰り返しても、また、必要以上にこだわって悩み苦しんでし […]
人間はどのように平等か
人間は平等でしょうか。こんなことを直で考えることは普通でないかもしれません。が、お許しください。ちょっと考えると、いろいろな面で比較してみて、どうも人間は平等ではない。あいつの方が才能がある、金持ちだ、彼女の方が美人だな […]
自殺者数の減少は何に由来するのか?
我が国の自殺者数は、先進国の中では多いほうですが、それでも幸いなことに減ってきています。日本で自殺者数が減っているのは、何に由来するのでしょうか。 日常の臨床経験から、抗うつ薬は効果があるなという確かな感じ(エビデン […]
逆説的な詩、ニューヨークリハビリ研究所
ニューヨークリハビリテーション研究所の壁に下の詩が書かれているそうです。もともとは病室の壁に書かれていたものを受付の壁に持ってきたらしいです。作者不詳とされることが多いです。(渡辺和子は、「幸せのありか PHP文庫」の […]
出禁の方を診させていただく外来です
飲食店やコンビニ、スーパーで、法に触れる行為、迷惑行為をすると、出入り禁止になります。精神科の場合、あるいは精神科だけでなく、他の科でも、何らかの理由で医療機関やスタッフ、他の患者さんに迷惑や負担をかけすぎてしまうと、 […]
もう死にたいと思うときの生き延び方
小さなことに喜ぶ 人間にとって幸福とは、人並み外れた成功とか、栄光、賞賛、勝利ではありません。 では、何か。幸福とはきわめて主観的なものです。今日、息をして生きていること。これは、すごく恵まれたことです。周囲の景色を […]
精神科医の独語と毒語
人を信用する 首都高速の右側車線をスピードの出ないトラックがゆっくりと走っている。そのため、その後に続く車が数珠つなぎになっている。しばらくすると、右側の出口からそのトラックが高速を降り、ようやく後ろの車列が開けた前方 […]