2021年11月
優しくありなさい 偉人の名言? 1
「優しくありなさい。あなたの出会う人々は皆,困難な闘いに挑んでいるのだから」という題名の書籍を以前に購入しました。人は,どんな人にも,いつでも優しくあるということは難しいのは事実だと思います。何か他者の弱い面に対して優し […]
優しくありなさい 偉人の名言? 2
「優しくありなさい。あなたの出会う人々は皆,困難な闘いにいどんでいるのだから」という名言の出所を探す旅を続けています。この言葉をタイトルとする書籍ではプラトンの言葉とされていますが,そうではなさそうだというところから調 […]
偉人のうつ病について
偉人のうつ病 について の話をさせていただきます。先のブログで紹介しました「優しくありなさい、あなたの出会う人々は皆困難な闘いに挑んでいるのだから」が、本当にプラトンの言葉かを調べるために,名言集を見ていた時,プラトン […]
うつ病になった二宮金次郎 その1
今日,車いすの母と桜が満開のお寺に行ってきました。そこで,突然,作業衣を着た男性が「どうぞ」と言って母に花のついた枝を渡してくださいました。その方は寺の植木職人の方で,「私なら(切っても)問題ないので」と言い残して,風 […]
うつ病になった二宮金次郎 その2
金次郎 行き詰まる,そして失踪する 金次郎は小田原から桜町まで往復し検分を重ねた後,文政6年3月(35歳),栢山の家屋を売り払い背水の陣で夫人,長男と桜町に移住して本格的に仕法に取り組み始めました。しかし,桜町は,博打 […]
うつ病になった二宮金次郎 その3
うつ病からの回復と開眼 文政12年1月の失踪後の金次郎の行動は,川崎大師を参詣したこと以外は不明とされています。3月中旬に金次郎は千葉県成田の旅館小川屋に着きましたが,旅館の主人は金次郎の容貌が普通の人とは異なり,衣服 […]
うつ病になった二宮金次郎 その5
開眼体験の精神病理学的意義とは 金次郎の開眼体験はその他の宗教的解脱体験と同様に,言語化するのは容易ではありませんが,あえて精神医学的表現を試みるならば,自他の関係性や外界に対する認知様式の変化が,深い体験として金次郎 […]
うつ病になった二宮金次郎 その4
うつ病と考えたことの理由について 金次郎の性格について 金次郎は,服部家を再興したことで金次郎は報酬として大金を得たのですが,自分のものとせずに下男らに分配していますし,親族との土地問題では相手側の有利になるよう譲って […]
偉人のうつ病について その2
偉人のうつ病 その2 渡辺和子(従来通り敬称略) に行きます。少し前に出版された「置かれた場所で咲きなさい」をご存知ですか?アマゾンであらためて取り寄せてみると、帯に大ベストセラー300万部と書いてあります。めずらしい […]
二宮金次郎 栃木県真岡市を訪ねて
二宮金次郎(以下敬称略)について、いろいろと書いてきました。小田原の金次郎の生家、記念館、神社等は、訪ねたことがあるのですが、金次郎の仕事の地である桜町(現真岡市)には、行ったことがありませんでした。この令和元年5月1 […]
偉人のうつ病について 白隠の場合
江戸時代の禅僧である白隠(はくいん)の生涯を彼に生じた精神症状を合わせてお話ししたいと思います。白隠は、1685年静岡県の東海道13番目の原宿の比較的裕福な家に生まれました。15歳の時に得度して、慧鶴(えかく)と名づけ […]
生き方を妙好人に学ぶ その1
「妙好人」とは、浄土真宗の信者の中にいる一群の人たちのことです。この人たちに注目し記録してきた人もいるようですが、宗教哲学の面から初めて取り上げたのは、鈴木大拙(以下敬称略)です。鈴木大拙著「妙好人」第2版1刷(法蔵館 […]
生き方 を妙好人に学ぶ その2 親鸞
生き方 妙好人 に学びます。 妙好人の一人といわれた因幡の源左について、「その1」で彼の悟りの時までをご紹介いたしました。源左は浄土真宗の門徒であり、彼をより理解するためには、まず浄土真宗について学ぶ必要があります。浄 […]
生き方を妙好人に学ぶ その3 源左
生き方 妙好人 学ぶ という目的で3回目になりました。妙好人とは、浄土真宗の熱心な信徒で、悟りを開いた覚者です。その一人である「因幡の源左」について学んできましたが、今回は、源左の実際の言動から彼の生き方を学びましょ […]
生き方を妙好人に学ぶ その4 天香
妙好人と言われた因幡の源左 の言動を紹介してきました。その3では、源左の特徴である「無償で捧げる」ということについてご説明しました。今回は、また、別なエピソードについて、柳宗悦の収集した記録から抜き出してみます。 京 […]
生き方を妙好人に学ぶ その5 源左の名言
ここでは、妙好人 因幡の源左の名言をお示ししましょう。 谷口光造という人が、源左に「わしゃ癇癪性でや」と自分の怒りっぽいことを源左にどうしたらいいかと聞きます。 源左、「だんなさん、あんたはええものを持ってますなあ。 […]
精神科病院は精神病による犯罪や自殺を抑止する 1
はじめに 精神科病院への入院は、現代ではあまり望ましいものではないと思われています。というのは、先進国では、精神科の病床数を削減しています。米国でも州立病院の入院患者は大幅に減りましたし、イタリアでも精神科病床のない地 […]
精神科病院は犯罪や自殺を抑止する 2
入院治療は訪問看護で代替できるのか? はじめに 精神科病院の入院患者が人口に対して多い都道府県では、自殺がより抑止され、刑法犯も少なく、検挙率も高いという結果を前のブログで書かせていただきました。これらは、ピアソンの […]
優しくありなさい 偉人の名言? 3
「優しくありなさい。あなたの出会う人々は皆,困難な闘いに挑んでいるのだから」という言葉は、プラトンのものとされ、その言葉を表題にした書籍が出版されています。しかし、それは違うのではないかとことからスタートしたこの企画です […]
わるい日があればいい日がある
調子の悪い日には、我を失い苦しむもの。どうしていいかわからなくなる。ただし、この世は、諸行無常。今日、苦しんだことも、明日には状況が変わっている。そんなことを何度も繰り返しても、また、必要以上にこだわって悩み苦しんでし […]
偉人と偉人の共通点 尊徳 益軒
二宮金次郎、尊徳(以下すべて敬称略)のことについては、シリーズで書かせていただきました。金次郎は、薪を背負いながら読書している像が有名ですね。幸田露伴本の挿絵からイメージされたようです。それが歩きスマホを連想させるため […]
人間はどのように平等か
人間は平等でしょうか。こんなことを直で考えることは普通でないかもしれません。が、お許しください。ちょっと考えると、いろいろな面で比較してみて、どうも人間は平等ではない。あいつの方が才能がある、金持ちだ、彼女の方が美人だな […]
偉人の接点 スピノザとフェルメール 光と影
最近「スピノザ よく生きるための哲学、フレデリック・ルノワール、田島葉子訳」を読んでいますが、これによると、「エチカ」などを書いた哲学者のスピノザ(バールーフ・デ・スピノザ)は、1632年11月24日にオランダのアムス […]
精神科医の薬の使い方はなぜ個性的なのか
精神科の医師の薬の使い方は、その人によって随分と異なっています。多くの数の薬剤を使う精神科医、少ない数の薬で済ます医者、だんだん増えていく医者、そして、どの患者にも同じ薬を使う医者などなど。 これは、どういうことかと […]
悟りの方程式 二宮金次郎の場合
「悟り」、「覚醒」、「啓示」、「開眼(かいげん)」とは何でしょうか。悟りというと東洋的なイメージがありますが、デカルトは、「哲学原理」の中で、認識とか知恵の段階には基本的な4つがあるとし、「神的啓示は、我々を段階的に導く […]
自殺者数の減少は何に由来するのか?
我が国の自殺者数は、先進国の中では多いほうですが、それでも幸いなことに減ってきています。日本で自殺者数が減っているのは、何に由来するのでしょうか。 日常の臨床経験から、抗うつ薬は効果があるなという確かな感じ(エビデン […]
逆説的な詩、ニューヨークリハビリ研究所
ニューヨークリハビリテーション研究所の壁に下の詩が書かれているそうです。もともとは病室の壁に書かれていたものを受付の壁に持ってきたらしいです。作者不詳とされることが多いです。(渡辺和子は、「幸せのありか PHP文庫」の […]
よい奉仕をするために 聖人たちに聞く
私たちの仕事は、医療を通じて他者に奉仕することですが、これは、とても難しいことです。なぜなら、人間は感情の動物であり、好き嫌いがあり、日々の機嫌の違いもあって、いつでもだれにでも親切にかかわるということは難しいものです […]
よい奉仕をするために マザーテレサはなぜ可能だったのか
マザー・テレサ(幼名:アグネス)は、1910年8月26日、ユーゴースラビアのスコピエで生まれました。父親は、建設業及び議員を兼ねる有力な名士で、慈悲深く貧しい人々に思いやりがあったといいます。 徳の高い母との間に、長 […]