もう死にたいと思うときの生き延び方

精神科を受診する

 死にたくなったら精神科の治療を受けましょう。適切な治療を受けることにより、自殺を防ぐことができます。近年の自殺数の低下は、大いに抗うつ薬が影響しているのではないでしょうか。うまく使えば、あんなちっぽけなものが、人の命を救うということがありうるのです。精神科の診療所、病院、精神科医を上手に利用してください。

 生物学的なことがうつ病に作用するもう一つのことをお話ししましょう。躁うつ病の治療で、リチウムの薬を用います。元素記号はLiです。

 各地の水道水に自然に含まれているリチウムの濃度は異なります。米国の研究で、リチウムの濃度の高い(といっても微量)の水道水を飲んでいる地域の自殺率は、リチウム濃度の低い地域の自殺率より有意に低かったのです。これは、九州でも確認されました。水源の影響を受けるのです。

 余談ですが、ある現象とある現象との間に関係があるということを見出すことほど面白いことはありません。その現象同士がとても常識では遠く離れているというとき、さらに面白くなります。また、私事で恐縮ですが、水中毒が天気が悪い時に起こりやすいことを見出して論文にしたことがあります。これも不思議ですね。因果関係は本当にわかりにくいものです。大変に面白いものです。

 人間は、気がつかないものに支配されています。面白いことに、人間は違った原因を見つけ、その原因と格闘しているうちに、気が付かない過程が進行していて、結果的に事態が変わっていったりします。その時、人は自分が見つけた原因が解決したためだと思うこともあります。

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抗うつ薬を用いる

 抗うつ薬の売り上げの年次推移(増加)と自殺率の減少との間には、有意な関係があります。交絡因子というのがあるのかもしれませんが、「死にたい」の原因が生物学的な問題を背景にしたものだとすると、抗うつ薬を正しく用いることによって、回復する可能性が高いです。いやほとんどの自殺には、最終的には生物学的な問題が重なってきますので、正しい対処が望まれます。精神科や心療内科を受診しましょう。

 抗うつ薬は、原則として一種類の薬を十分量、十分期間使用することが大切です。効果が出てくるまでに数週間かかるのが普通です。適正な使用であれば、効果が認められる確率が高いです。

 その間は、「待つ」という姿勢が大切です。

仕事を休む 家事を休む

 仕事がある人ならば、仕事を休みましょう。人との付き合いも無理してすることはありません。具合が悪いことを周囲に伝えましょう。理解してくれる人と理解してくれない人がいるのが普通です。理解してくれない人がいても当然だと考えるようにしましょう。それをあれこれ悩む必要はありません。医師からは診断書をもらいましょう。

偉人から学ぶ

 アーカイブで紹介しましたように、偉人といわれるような人のほとんどがうつを経験しています。

 死にたくなったら、自分が偉人と近い性質があるのだと思うことにしましょう。そして、偉人たちがどのようにうつと付き合っていったか、「偉人のうつ病」などこのアーカイブをご覧ください。

新しいことでなく、修理・修繕を行う

 うつ状態の時に、新しいことをするのは負担です。いろいろな「なおし」をしましょう。補修、修理、推敲、修繕、その他。掃除も元に戻すという意味で修繕でしょう。それも大きなことでなく、小さなことでいいです。

非生産的に生きる

 生産性が高いのは、良いことでしょうか。良いことかもしれまっせんが、いつでも良いこととは限りません。非生産的であることは割ることではありません。非生産性を目指しましょう。生産的な人が評価されるのは、非生産的な人がいるからです。つまり、非生産的な人は生産的な人を支えていることになります。

脳の炎症理論から解決する

 ストレスが多い現代、経済的にも困窮し、こんなことなら死んだほうがいいという人。そう思うのも無理からぬ時代です。2020年の芸能界の自殺者の多さには衝撃を受けました。順風満帆にみえる人が自殺してしまう、そんな年でした。コロナウイルスによる大災害で経営が破綻し、経済的な困窮すのためにさらに自殺者が増えるかもしれません。 以前にブログで紹介しましたが、精神疾患の急性期や再燃時には、白血球の血液像から、脳に炎症を起こしている、そのために、脳の機能が正常に働かずに、うつ病になり、死にたくなってしまうということがあり得ます。 本人は、自分が死にたくなるのには理由があると思っていることが多いと思います。恋人に振られて生きる希望を失った、仕事で失敗して何もかも失ってしまった、学校でいじめられ疎外されたなどなど。そういうことが原因になっていると。 それは、そうなのでしょうが、そのようなストレスが積み重なっていくとき、脳の炎症が起こり、機能不全を起こし、セロトニン等の神経伝達物質の動きに影響を与え、うつ病の症状が起こる、そういう仮説を私は考えています。その証拠として白血球の中の好中球の割合が増加し、リンパ球の割合が低下しています。心理的なものが生物学的なものに変化するのです。その逆もあるかもしれません。(白血球にはいくつかの種類があります) そして、コロナウイルスの炎症でも活動するサイトカインストームが、うつ病等の精神疾患でも生じていると私は考えています。インターロイキン-6などの炎症性サイトカインが活発に働いて、脳にダメージを与えているのではないでしょうか。長く炎症が続くと、サイトカインの働きで、血液中の抗体の量が増えます。私の別な研究で、血液中の抗体量が増えていると認知機能が低下しているというものがあります。これが炎症の証拠であると思っています。炎症が継続してしまうと不可逆的な脳の機能の低下が起こってしまうことがあるのです。例えば、統合失調症の陰性症状(意欲低下や感情障害)や人格変化や抑制欠如、認知症では認知機能の低下、統合失調症の未治療期間が長ければ、炎の継続を意味しており、脳細胞に不可逆的なダメージを与えてしまいます。私の考えた粗雑な仮説ですので、もちろん間違っているかもしれませんし、もっといろいろなことの関与があるかもしれません。 ここで問題なのは、本人が死にたいのには明確な心理的、社会的理由があると思っていることです。こうこうこういう理由があるから自分が死にたくなるのは当然だと。しかし、死にたくなる理由は、そういった理由でなく、それから始まった脳の炎症によるものだったとしたらどうでしょう。死んでしまう意味がありますか。勘違いをして死んでしまうとしたらなんていうことでしょう。まず、一刻も早く炎症を抑えるべきでしょう。心理的な治療だけでなく、抗うつ薬などによる生物学的な治療を受けましょう。 人間は理由を間違える動物です。因果関係を間違える動物です。そして、往々にして間違った理由、間違った因果関係に基づいて行動しています。そのことに気が付かない動物だということです。もちろん、私自身まちがった根拠に基づいて行動したり、勘違いして思い込んだことを頑強に主張することもしばしばあるのですが。 下の表に脳の炎症を起こすと考えられる要因と炎症を鎮める要因を表にしてみました。これらは、あくまで私の仮説です。ブログだから書けるという程度のものです。 ストレスが多い現代、経済的にも困窮し、こんなことなら死んだほうがいいという人。そう思うのも無理からぬ時代です。2020年の芸能界の自殺者の多さには衝撃を受けました。順風満帆にみえる人が自殺してしまう、そんな年でした。コロナウイルスによる大災害で経営が破綻し、経済的な困窮すのためにさらに自殺者が増えるかもしれません。 以前にブログで紹介しましたが、精神疾患の急性期や再燃時には、白血球の血液像から、脳に炎症を起こしている、そのために、脳の機能が正常に働かずに、うつ病になり、死にたくなってしまうということがあり得ます。 本人は、自分が死にたくなるのには理由があると思っていることが多いと思います。恋人に振られて生きる希望を失った、仕事で失敗して何もかも失ってしまった、学校でいじめられ疎外されたなどなど。そういうことが原因になっていると。 それは、そうなのでしょうが、そのようなストレスが積み重なっていくとき、脳の炎症が起こり、機能不全を起こし、セロトニン等の神経伝達物質の動きに影響を与え、うつ病の症状が起こる、そういう仮説を私は考えています。その証拠として白血球の中の好中球の割合が増加し、リンパ球の割合が低下しています。心理的なものが生物学的なものに変化するのです。その逆もあるかもしれません。(白血球にはいくつかの種類があります) そして、コロナウイルスの炎症でも活動するサイトカインストームが、うつ病等の精神疾患でも生じていると私は考えています。インターロイキン-6などの炎症性サイトカインが活発に働いて、脳にダメージを与えているのではないでしょうか。長く炎症が続くと、サイトカインの働きで、血液中の抗体の量が増えます。私の別な研究で、血液中の抗体量が増えていると認知機能が低下しているというものがあります。これが炎症の証拠であると思っています。炎症が継続してしまうと不可逆的な脳の機能の低下が起こってしまうことがあるのです。例えば、統合失調症の陰性症状(意欲低下や感情障害)や人格変化や抑制欠如、認知症では認知機能の低下、統合失調症の未治療期間が長ければ、炎の継続を意味しており、脳細胞に不可逆的なダメージを与えてしまいます。私の考えた粗雑な仮説ですので、もちろん間違っているかもしれませんし、もっといろいろなことの関与があるかもしれません。  ここで問題なのは、本人が死にたいのには明確な心理的、社会的理由があると思っていることです。こうこうこういう理由があるから自分が死にたくなるのは当然だと。しかし、死にたくなる理由は、そういった理由でなく、それから始まった脳の炎症によるものだったとしたらどうでしょう。死んでしまう意味がありますか。勘違いをして死んでしまうとしたらなんていうことでしょう。まず、一刻も早く炎症を抑えるべきでしょう。心理的な治療だけでなく、抗うつ薬などによる生物学的な治療を受けましょう。 人間は理由を間違える動物です。因果関係を間違える動物です。そして、往々にして間違った理由、間違った因果関係に基づいて行動しています。そのことに気が付かない動物だということです。もちろん、私自身まちがった根拠に基づいて行動したり、勘違いして思い込んだことを頑強に主張することもしばしばあるのですが。 下の表に脳の炎症を起こすと考えられる要因と炎症を鎮める要因を表にしてみました。これらは、あくまで私の仮説です。ブログだから書けるという程度のものです。

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