統合失調症
私が統合失調症を数字で診断するまで(3)医療従事者向け
今までのおさらいをしましょう。統合失調症では、特に初発時や再燃時の急性期に好中球/リンパ球比(NLR)が高くなり、また、血清のアルブミンや総蛋白が減少しているということがわかりました。 では、これら2者(NLRと総蛋 […]
私が統合失調症を数字で診断するまで(2)医療従事者向け
2020年から2021年にかけての研究で、人間ドックを受診した健常者と入院中の統合失調症患者の血清の蛋白質の量を調べてみました。 精神科の病院や診療所にお勤めの方は、その医療機関で通常行う血液生化学検査に、総蛋白、ア […]
私が統合失調症を数字で診断するまで(1)医療従事者向け
心は数字でわかるか? 昔、医局でこんな話がありました。「統合失調症を体温計みたいに数字で診断出来たらいいのに」。それに対して、別の先輩医師が、「そんなバカなことがあるか」と一蹴していました。これは、私の記憶なのか、想像 […]
天使はやっかい人のふりをしてやってくる
統合失調症の患者さんは人口の1%くらい。それは全世界であまりかわらないといわれています。つまり、どの国でも、人口の内、約1%の人間が、統合失調症という重病になっています。日本の精神科病院には、約30万人くらいが入院して […]
人格水準の低下(医療関係者向け)
はじめに 「人格水準の低下」は、「人格障害」、「人格の荒廃」と並んで恐ろしい精神医学用語である。「人格」とは、人間にとってもっとも大切なものの一つであり、人間そのものだともいえる。それが低下してしまってはたまらない。人 […]
幻聴 その捉え方(医療関係者初学者向け)
幻聴の特性 幻聴というのは、本当に不思議です。患者さんの体験することは、おおかた想像のつくものが多いし、被害妄想だってなんとなくわかります。パニック障害だってわかるし、それに近い体験だって多くの人がしたことがあるでしょ […]
統合失調症の血清アルブミンの低下について(従事者向け)
あらすじ 2020年から2021年にかけて、私は、統合失調症患者の入院時の血清アルブミン値、血清総蛋白値、A/G比などを調べ、人間ドックを受けた対照群と比較したほか、年代による変化をみてみました。男女とも、統合失調症群 […]
血液検査で精神疾患がわかる?!概略
統合失調症や躁うつ病などの内因性精神疾患は、検査では診断できないとされてきました。今まで、統合失調症のいろいろな仮説が提示されましたが、原因なのか、結果なのか、中間段階に現れる現象なのかわかりません。 多くの精神科医 […]
統合失調症の認知機能とA/G比(医療関係者様向き)
統合失調症の認知機能は、統合失調症の社会的な予後を考える上で重要です。この認知機能と連動するような身体的指標がないか。それを追求した私どもの論文をご紹介いたします。A/G比は、血液中のアルブミンとグロブリンの比です。何で […]
精神疾患のバイオマーカーとしての血液像について(医療関係者様向け)
要約 精神科入院患者の血液像を調べた。急性期群と行動制限群では、寛解状態にある対照群に比較して、好中球率の増加、リンパ球率の低下、好中球比率/リンパ球比率の上昇を平均値の差の検定で認めた。これらは、統合失調症群、気分障 […]